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第15回人工知能国際会議 (IJCAI-97) プレス・リリース

目次

[5月16日] チェスの次は, 碁とロボットサッカー (5月16日)

[5月16日] 火星探査機マーズパスファインダーの次は, ニューミレニアム (次千年紀) 計画用遠隔エージェント (7月7日)


チェスの次は, 碁とロボットサッカー

(英文)

先日ニューヨークでチェスの対決が行なわれ,IBMのコンピュータ (ディープブルー) が初めて人間の世界チャンピオン Kaspaorvに勝利を収めました. 計算機に人間の越える能力を持たせることは人工知能 (AI) 研究の重要な課題です. チェスの世界チャンピオンに勝つという課題は, 人工知能研究の進展を促進する重要なチャレンジ問題となってきました. チェスの強いプログラムを作ること自体は直接世の中の役には立ちませんが, たとえば月に人間を送りこむという一見夢物語であったアポロ計画がその後の科学技術の発展に大いに貢献したことはみなさんご存知の通りです. Deep Blue が Kasparov に勝ったというこの事件は, チェスがAIの例題としての役割を終えつつあることを意味しています.

さて, 第15回人工知能国際会議 (International Joint Conference on Artificial Intelligence, IJCAI-97) が人工知能国際会議評議会 (IJCAI Inc.) と人工知能学会の共催で1997年8月に名古屋市の名古屋国際会議場で開催されます. 本国際会議は,人工知能研究をテーマにして隔年開催されており, 人工知能研究においてその内容および規模とも世界最高のレベルにあります. 日本での開催は,1979年の東京に次いで二度目になります.

名古屋で開催される IJCAI-97 では,従来の人工知能研究のテーマに留まらず, ネットワーク・エージェント,マルチエージェント,知能ロボット,人工生命, エージェントの進化,ゲーム,アミューズメント, エンターテインメントなどにも焦点が当てられることになっております. 特に,今後数年間で飛躍的な人工知能研究を促進すると期待されるAIチャレンジ問題 9件が発表されることになっております.

また,IJCAI-97 では,ロボット実機・シミュレータによるサッカー国際大会 RoboCup や国際コンピュータ囲碁大会も開催されます. さらに国際会議に併設の形で“ザ・新世界博”という展示会も開催される予定になっています.

チェスが例題としての役割を終えつつあるいま, 次の適切な例題が世界的に求められています. その有力な候補が上記の囲碁とサッカーです. 囲碁はチェス同様に二人のゲームですが, 場合の数がチェスに比べてはるかに大きく(チェスが (10の120乗) であるのに対して囲碁は (10の360乗)), チェスと同様の手法ではコンピュータは人間にまったく歯が立ちません. チェスや囲碁は1対1で1手ずつ進めていくゲームですが, サッカーは多数対多数で皆が同時に動くゲームです. また,チェスや囲碁は盤面の情報がすべてわかりますが, サッカーは視野の外(たとえば背中側)の情報がわからない中で判断をしなければなりません. IJICAI-97ではこれらの有力な例題である囲碁とサッカーを取り上げ, 新たな夢 の提供を目指しています.

IJCAI-97 の成功に御協力いただければ幸いです.

本件についてのお問い合わせ先:

実行委員会委員長
古川 康一(慶應義塾大学 環境情報学部 教授)

E-mail: furukawa@sfc.keio.ac.jp
電話: 0466-47-5111 内線 3235
FAX: 0466-47-5350

RoboCupとコンピュータ囲碁大会についてのお問い合わせ先:

実行委員会広報小委員会プレス担当
松原 仁 (電子技術総合研究所 知能情報部 主任研究官)

E-mail: matsubar@etl.go.jp
電話: 0298-58-5917
FAX: 0298-58-5918

IJCAI-97 全般についてのお問い合わせ先:

プロコムインターナショナル

〒102 東京都千代田区紀尾井町3-6
秀和紀尾井町ビル 1階
電話: 03-3234-2361
FAX: 03-3234-4456
E-mail: procom2@beehive.twics.com


火星探査機マーズパスファインダーの次は, ニューミレニアム (次千年紀) 遠隔エージェント

7月4日の米国独立記念日に火星探査機マーズパスファインダーが火星着陸に成功しました. マーズパスファインダーを開発した米航空宇宙局 (NASA) のジェット推進研究所 (JPL) は, NASA エイムズ研究所と共同で, 『New Millennium』計画を推進中であり, 人工知能システムを応用した自律宇宙航行機操縦システムである 『ニューミレニアム遠隔エージェント』 (New Millennium Remote Agent, NMRA) を開発しています.

(注:ニューミレニアムとは『西暦2000年代』のことです.)

NRMA の第1号機である『ディープ・スペース1号』(Deep Space One, DS-1) は, 1998年に打ち上げを予定しています. DS-1 は,人類最初の宇宙を自律的に航行する人工知能システムとなります. NRMA は,知的な宇宙探査機艦隊として太陽系を隅から隅までくまなく探し回ることを通じて, 宇宙での『virtual presence (バーチャルプレゼンス)』技術の確立を狙っています.

さて,第15回人工知能国際会議において,この NRMA に関する招待講演 『The New Millennium Remote Agent: To Boldly Go Where No AI System Has Gone Before』 が,NASA エイムズ研究所のNicola Muscettola博士,P. Pandurang Nayak博士, Barney Pell博士,Brian C. Williams博士によって行われます. 人工知能システムが宇宙をかけめぐり,未知との遭遇を果たすという人類の夢を, どのように達成していくのか,興味が尽きません.

第15回人工知能国際会議 (International Joint Conference on Artificial Intelligence, IJCAI-97) は,1997年8月23日から7日間, 名古屋市の名古屋国際会議場で, 人工知能国際会議評議会 (IJCAI Inc.) と人工知能学会の共催で,開催されます. 本国際会議は,人工知能研究をテーマにして隔年開催されており, 人工知能研究においてその内容および規模とも世界最高のレベルにあります. 日本での開催は,1979年の東京に次いで二度目になります.

名古屋で開催される IJCAI-97 では,従来の人工知能研究のテーマに留まらず, ネットワーク・エージェント,マルチエージェント,知能ロボット,人工生命, エージェントの進化,ゲーム,アミューズメント, エンターテインメントな どにも焦点が当てられることになっております.特に, 今後数年間で飛躍的な 人工知能研究を促進すると期待されるAIチャレンジ問題 9件が発表されること になっております.

また,IJCAI-97 では,ロボット実機・シミュレータによるサッカー国際大会 RoboCup や国際コンピュータ囲碁大会も開催されます. さらに国際会議に併設の形で“ザ・新世界博”という展示会も開催される予定になっています.

本会議では,NMRA 以外に世界中の著名な人工知能研究者による招待講演が11件行われることになっております. 取り上げられる内容は, 人工知能の基礎理論から産業への応用まで多岐にわたっております.

下記に12件の招待講演の題目, 話者, ならびに, 概要を添付します.

IJCAI-97 の成功に御協力いただければ幸いです.

本件についてのお問い合わせ先:

実行委員会委員長
古川 康一(慶應義塾大学 環境情報学部 教授)

E-mail: furukawa@sfc.keio.ac.jp
電話: 0466-47-5111 内線 3235
FAX: 0466-47-5350

IJCAI-97 全般についてのお問い合わせ先:

プロコムインターナショナル

〒102 東京都千代田区紀尾井町3-6
秀和紀尾井町ビル 1階
電話: 03-3234-2361
FAX: 03-3234-4456
E-mail: procom2@beehive.twics.com


higuchi@etl.go.jp
Last modified: Sun Jul 20 18:53:58 JST 1997